バイク社会のベトナムでは交通手段の一つにバイクタクシーがあるのをご存じでしょうか。
私はベトナムのハノイに行った際、一度だけバイクタクシーに乗ったことがあります。
発展途上国の混沌とした街並み、東南アジアの風と匂い。
初めての体験にワクワクしました。
東南アジアの旅行でよく聞くトラブルNo.1と言えば、
ぼったくり
日本人旅行者にはつきものですよね。
例によって、
私もぼったくられましたぁぁあ!(約150円)
金額ではなく、やはり「人の豹変ぶり」と「騙された」という事実に少なからずショックをうけるものです。
今となっては笑い話ですが、改めて思い返すと反省点もあったなと感じています。
バイクタクシーの話に偏りますが、私自身の体験談からその特徴や注意点についてまとめてみたので、これからハノイに行かれる方は参考がてら読んでもらえると嬉しいです。
- ベトナムでバイクタクシーに乗ってみたい!
- ベトナムのバイクタクシーってどんな感じなの?
- ハノイのバイクタクシーでぼったくられた体験談を読みたい
1.ハノイでバイクタクシーに乗った理由

私の場合、初めての海外一人旅がベトナムのハノイでした。
ただ一人旅とはいえ、当時ハノイに在住していた友人のEちゃんに会いに行くのが目的でもあったんです。
現地で働いていたEちゃんは既にハノイの街にも慣れていて、6歳年上のお姉さんだったこともあり、海外初心者の私は頼りきっていたかもしれません。
その日、日中は一人でハノイの街をブラブラ、夜の20時にEちゃんが仕事を終えたタイミングで会うことに。
おいしい焼き鳥屋があるから食べに行こうとなったのですが、
とEちゃんが言い出しました。
とかなんとか言っている内にバイクタクシーのドライバーに交渉しだしたEちゃん。笑
すると次々に他のドライバーも群がってくる!
そう、ハノイでは常に
たくさんのバイクタクシードライバーが道路にスタンバイ
しているので、勝手に向こうからどんどこ声をかけてくるんです。
Eちゃんは初めに交渉していたドライバーと、群がっていた中からもう一人を選び、お店の住所を見せました。
約2kmの距離だったので相場の2万ドンで交渉成立。
ドライバー2人は威勢よく
おっちゃんドライバーたちとノリノリのEちゃんの勢いに押され、あっという間にバイクに乗ることになったのでした。
Eちゃんとそれぞれ別のバイクに乗る形で出発です。
2.ハノイのバイクタクシーでハプニング発生

あれよあれよという間に乗り込んだバイクタクシー。
と恐怖MAXも、走り出せば慣れるのは意外と一瞬です。
幸いにも暴走タイプのドライバーではないようで一安心。
ハノイの夜風が気持ちよくて、街の景色も楽しめる余裕も出てきました。
と思ったのもつかの間。
出発して3分後、事件は起こったのです。
それはあまりにも突然の出来事でした。
私のバイクはEちゃん側のバイクを追いかける形で走っていたのですが、
なんと分かれ道でEちゃんのバイクが進む道とは反対の道に突入したではありませんか。
な!ぜ!
意味が分からなすぎて、必死にドライバー(以下おっちゃん)に話しかけます。
もちろん日本語です。笑
おっちゃんは「大丈夫大丈夫」と言わんばかりでどこ吹く風。
「とりあえず一旦ホテルに戻って!」と訴えるも、英語もろくに通じないので私の想いは全くおっちゃんに伝わりません。
おっちゃんは信号待ちで他のバイクの人や、知人なのか店先の人などに話しかけたりしていて、とにかく状況が何も分からず絶望感が私の心を覆います。
しばらく走ってまた停止したかと思うと、今度は「地図を出せ」的なことを言ってきました。

・・・ない!
そう。
最初交渉の際に見せていた地図はEちゃんが持っていて、私は店名も知らず。。
ただ目的地の焼き鳥屋は、ハノイでは地元の人はもちろん日本人にめちゃくちゃ人気な有名店なので、どう考えても分からないってことはないはずなんです。
おっちゃんも威勢よく任せとけ!って雰囲気だったし、Eちゃんバイクに着いて行く形だったので油断していました。
しかしながら私自身が行き先を正しく把握していなかったことは完全に私の落ち度。
なんとか出発した元の場所に戻ってもらうことに。
既にEちゃん側のバイクのおっちゃんが焼き鳥屋から戻ってきていました。
おっちゃん2人が何やらものすごい勢いで会話。
住所を確認したのか、
軽快にそう言うと再出発。
しかしおっちゃんはその後も市街地をぐるぐるぐるぐる。
かれこれ40分ほど連れまわされるはめに。
ハノイの夜、バイクの雑踏にすっかり溶け込んでいる私は、一体何をしてるんだろうと最後の方はもう悟りを開きかけてました。
そしてようやくお店に到着。
私も無事にEちゃんと再会できて心の底からホッ。
とりあえず事故なくバイクから降りることができて良かった、それに尽きます。
でも大変なのはここからでした。
3.ハノイのバイクタクシーでぼったくられる

バイクに乗っている間、ヒヤっとはしつつもおっちゃん自身に怖さを感じる所はなかったんです。
だからつい、
くらいの気持ちで支払いしようとしていた私。
しかしそんな淡い期待はすぐに打ち砕かれるのです。
おっちゃんは明るく言いました。
おさらいすると
乗車前に料金を交渉
相場の2km2万ドンで了承済
なんです。
それなのにしれっと倍以上の額を請求してきました。
円に換算すると約150円弱、大した金額ではない。
しかし私も「はいそうですか」とは納得できず、断ります。
その瞬間、

おっちゃん豹変!
ものすごい剣幕で激怒するおっちゃんに、ベトナム初心者の私は驚きを隠せません。
Eちゃんが英語で対抗するもおっちゃんの怒りはヒートアップし続け、周りの店先で食事を楽しんでいた若者も呆れて笑い出す始末。
見かねたその若者の青年が
Eちゃんは英語で説明して
すると青年は
いやいやダメですそれは!!
と制するも、一瞬にしておっちゃんは青年からお金をむしり取るようにして去っていきました。
商売を生業としている人と海外旅行者の間では金額で言い争いになることも珍しくはありませんが、相手がこうも怒り狂ってしまうと難しいですね。
やはり女性の立場では弱くなってしまいますし、この時は人通りの多い場所だったから良かったですが、そうじゃなかったらどうなっていたかなと考えてしまいます。
もちろん、助け船を出してくれた青年にはその後すぐお金を返してお礼を言いました。
4.ハノイのバイクタクシーを利用する際の注意点

最後に私の経験を踏まえて、バイクタクシーを利用する際の注意点をまとめます。
バイクタクシーはタクシーに比べると
- 安い
- 早い
というメリットがあるのは確かです。
もし旅行客ではなくハノイ在住なら、バイクタクシーのドライバーと顔見知りになって安くしてもらえたり、すべてのバイクタクシーがぼったくるわけではありません。
Eちゃんを乗せたドライバーさんのように良い人も普通にいます。
ただお金のトラブル以外にも、バイクタクシーではタクシー以上に事故の危険もあるので、安易に乗るのはおすすめできないなと今更ながら感じています。
とはいえ異国を肌で感じるにはとても面白い経験です。
バイクタクシーに乗るなら以下の注意点を確認してください。
- しつこく言い寄ってくるドライバーは避ける
- 乗る前に値段交渉する(相場は1km1万ドン)
- 地図や住所など行き先を明確に示す
- 鞄など荷物は前に抱えて乗る
- 支払い時に大きい紙幣などを見せないようにする
値段交渉でこちらから「いくら?」と聞くのは絶対タブー。
「How much?」
⇕
「相場を知らない日本人観光客です!ぼったくってね♡」
と言わんばかりのセリフです。
そして乗車前の値段交渉をしていたとしても、降りてから「もらっていない!」と再度請求される可能性もあります。
支払い時に財布から札束が見えてふっかけてくる人もいるので、持ち歩く現金は最低限&崩しておくようにしましょう。

当時はまだ普及していなかったのですが、現在は
Uber(ウーバー)
GRAB(グラブ)
GO VIET(ゴーベト)
など、バイク・タクシーの配車アプリで手配するのがおすすめです。
値段交渉する必要もぼったくられる心配もありません。
そして料金も安い。
WiFi環境が必要なことやアプリの英語表記など懸念点もありますが、「バイクタクシーに乗ってみたい!」という方は是非アプリを有効活用してみるのも手です。
・おわりに
以上、ハノイのバイクタクシーでぼったくられた私の失敗談でした。
とはいえ基本的にベトナムは治安も良く、海外初心者でも旅行しやすい国だと思います。
今回はバイクタクシーの話でしたが、旅先ではタクシーや店先でもお金のトラブルはつきものです。
それぞれの危険やリスクを把握しつつ、最低限の対策を持って旅を思いっきり楽しんでくださいね。
