愛媛県松山市にある道後温泉は日本三古湯の1つとして有名です。
道後温泉には3つの外湯があります。
- 道後温泉本館
- 道後温泉 椿の湯
- 道後温泉別館 飛鳥乃湯泉
この3つの温泉を湯巡りした松山旅行の記事はこちらです。
結論から言うと別館飛鳥乃湯泉が大満足でした!
道後温泉本館は現在工事中なのでその分新しく注目されているのが飛鳥乃湯泉なんです。
飛鳥乃湯泉ではお値段は少しリッチですが珍しい体験をすることができるので、
四国旅行に行くなら愛媛県は是非おすすめしたい観光地なので参考にしていただけたら嬉しいです。
Contents
保存修理工事中の道後温泉本館には入れるの?
道後温泉本館は道後で一番有名な外湯です。
この記事最初の写真が「THE 道後温泉本館」ですよね。
3階建ての木造建築は見る角度によって違う迫力があります。
ちなみに私が好きなのはこのアングル。

千と千尋の神隠しで参考にされたと言われているだけあって由緒ある佇まいです。
が、しかし2019年の1月から保存修理工事に入ってしまいました。
その工事期間なんと約7年!
サグラダ・ファミリアほどではなくてもやはり長く感じてしまいます。
本来は2種類の浴室・休憩室と4つの入浴コースに加え、ぼっちゃんの間や皇室専用浴室を再現した又新殿の見学も出来た場所ですが、現在はほとんどが休業中です。
1階にある「神の湯」への入浴は可となっています。
ただ利用できるのが「神の湯」のみとなったことで、元々地元客が多いことも関係して混雑は激しい様子。
それでもやはり趣のある建物なので行く価値はあると思います。
利用料金 420円(2~11歳までは160円)
利用時間 6:00~23:00(札止22:30)
「椿の湯」でローカルな温泉を楽しむ

椿の湯は3つの中で最もローカルな雰囲気漂う大衆浴場です。
地元のお客さんが主なので一瞬旅行に来たことを忘れるほどのご近所感でした。
2017年にリニューアルされたのでとても綺麗。
道後温泉本館は混雑もあるので、やはりのんびり温泉に浸かりたいなという場合は椿の湯が比較的入りやすいのでおすすめします。
椿の湯ではお風呂から上がったあとに牛乳をのんびり味わう人も多いとのことで私たち夫婦はフルーツ牛乳を。

ぐびぐび・・ぷはぁー!
素朴だけど幸せな時間ですよね。
利用料金 400円(2~11歳までは150円)
利用時間 6:30~23:00(札止22:30)
道後温泉別館 飛鳥乃湯泉で新しい温泉文化に触れる!
そしてそして、私が大満足だったのがココ!
「別館飛鳥乃湯泉」は2017年12月26日(火)にオープンした一番新しい外湯です。
本館とは全く違う佇まいですがそれもそのはず、こちらは飛鳥時代の建築様式を取り入れた湯屋をコンセプトにしています。
他の外湯より少し高いですが地元のお客さんが少ないので比較的混雑を避けることができます。
- 1階の大浴場 610円(2~11歳まで300円)
- 1階で入浴+2階の大広間で休憩 1,280円(子供630円)
- 1階で入浴+2階の個室休憩室 1,690円(子供830円)
私たちは今回さらにリッチな体験に手を伸ばしてしまいました。
それが
2階特別浴室! 一組2,040円+大人1人1,690円(子供830円)
特別浴室とはなんぞや?
なんだか不思議な響きですが、この内容がすごいんです。
というのも、道後温泉本館で改修工事前に公開されていた皇室専用浴室の又新殿を再現した浴室なんですね。
利用希望日の3ヶ月前から電話で予約受付しています。
そのお値段、私たちは大人2人だったのでざっと6,000円弱ですね。
おおおおお・・!
人によって高いか安いか感じ方は違うかもしれないですが、体験し終えた感想として「後悔しなかった」ので、是非「どんなもんや」と気になっている方に参考にしてもらえたら嬉しいです。
太古の道後をテーマにした内装がすごい!

まずエントランスに入った瞬間、新しさはもちろんのこと温泉に来たことを忘れてしまうような感覚を覚えました。
館内をよく見ると、至る所に様々な装飾が施されていて見応えがあります。

ちなみに飛鳥乃湯泉では浴衣にもこだわりが。
BEAMSデザインの浴衣。
道後温泉にはその昔、湯で傷を癒す白鷺が見られたという言い伝えがあり、全国各地の温泉でもそれぞれ語り継がれてきた動物たちが道後温泉に集まる様子を表しています。
またかつて道後には動物園があったことも合わせてデザインされたこの浴衣は各入浴コースに合わせて色違いになっています。
さて、私たちは特別浴室利用ということで2階へ。
奥の方に突如現れた門構えに驚きました。

え、すご。
中に入るとそこからまた2部屋に分かれています。

道後温泉本館にあった皇室専用浴室の又新殿を再現した特別浴室1と、伊予簀の御簾と天井画で現代版にアレンジした特別浴室2。
私たちはアレンジ版の特別浴室でした!
休憩室はこんな感じ。

スタッフの方が90分の過ごし方を丁寧に説明してくれます。
そう、90分で1階の大浴場と2階の特別浴室の入浴そして休憩を楽しんで着替える。
忙しないわけではないですが意外とのんびりはしていられません。笑
時間配分をある程度見据えながら楽しむことをおすすめします。
大浴場と露天風呂でアートを感じよう!
大浴場と露天風呂でアートを感じよう!
1階の大浴場にはボディーソープ・シャンプー・コンディショナーがあるのでまずはここで入浴します。
大浴場に入って目を引いたのが砥部焼の陶板壁画!
道後温泉にまつわる和歌をモチーフに世界観を作り上げています。
男女で別の和歌が描かれているとのことです。
タイミングが良ければ壁画に映し出されるプロジェクションマッピングを見ることができます。
私はニアミスで見ることができず残念でした。
それでもいつも以上にじっくりと湯船に浸かってしまったのは道後温泉本館には無い露天風呂があったからかもしれません。
露天風呂に入ると一瞬「あれ?露天風呂??」と頭が混乱しました。
一見室内のような密かな雰囲気を醸し出しているのですが、なんだろうこの空間。
よく見てみると壁面には何かをイメージしたであろう繊細なオブジェ、また明かりが独特だったんです。
後で調べてみると県内産の媛ひのきや菊間瓦の行燈を使って雄大な海や山、そして万葉集の世界観を表現しているということが分かりました。
もう本当に数々の伝統工芸品。
盛り沢山にもほどがある。
珍しいタイプの露天風呂でしたが、とてもゆっくり楽しむことができました。
大広間休憩室は広々約60畳!

お風呂でさっぱりしたら特別浴室に戻るのですが、ふと通り道の大広間休憩室を通りすぎようとすると見覚えのある人が。
夫がお茶を飲んでいるではないですか。爆
スタッフの方にすすめられたのでいただいちゃったとのこと。
本来は特別浴室のコースは大広間休憩室の利用は含まれていません。
写真でも伝わるように午前中は全く混んでいなかったので、気さくなスタッフの方のお気遣いでしょうか。
ありがとうございます。
「ベランダに出てみてもいいですか?」とお聞きすると「どうぞどうぞ。」と言っていただいたので少し出てみることに。

おおお。
春や秋ならここでゆっくり過ごすのもアリですね。
スタッフの方がとにかく優しかったです。
特別浴室で皇室専用の入浴方法を体験!
のんびりしてしまいましたが肝心のメインはここからです。
特別浴室では湯帳という昔の浴衣を着て入浴体験をすることができるんです。
私が着ると村の子Bみたいな感じになってしまいましたが、別にいいです。
服着てお風呂入るってなかなか体験しないですよね。
皇室の方は大変だねなんて夫婦で話したり。
そして何がすごいって一組の利用が終わる度にお湯を入れ換えるんです!
私たちが利用している間も隣の特別浴室からお湯を張り替える音が聞こえてきました。
どどどどどどどど・・!
なんてリッチ。
他のお客さんがいないしかも一番風呂の個室の温泉。
浴衣を着たまま入る温泉は想像した通りの感触でしたが(笑)それも含めて改めて「特別」を実感します。
道後温泉本館にあった皇室専用浴室の又新殿を再現した特別浴室は見学のみでした。
また現在は工事のため休業中。
その特別浴室に入浴できるのはもちろん、現段版アレンジの方は天井画が素晴らしいです。

この天井を見上げながらゆっくりお風呂に浸かれるのはめちゃくちゃ贅沢な時間でした。
でも次の方の迷惑になってはいけないので後ろ髪引かれつつお風呂から上がります。
お茶と茶菓子をいただいて、よいところで着替えて出ます。
本当に素敵な体験でした。
個室休憩室
今回こちらには行けなかったのですが調べてみるととても趣ある造りだったので紹介させてください。
5つの個室がありそれぞれが異なる世界観で彩られています。
道後温泉に語り継がれている物語や伝説などを、愛媛の伝統工芸で演出しているんです。
- 伊予水引細工で白鷺伝説を表現した
「白鷺しらさぎの間」 - 筒描染つつがきぞめというもち米の糊を使って玉の石伝説を描いた
「玉之石の間」 - 聖徳太子が道後温泉に来浴の際の言い伝え椿の森を今治タオルで表現した
「椿の間」 - 飛鳥時代の道後温泉に皇室の方々がたくさん来訪する情景を蒔絵で表現した
「行宮かりみやの間」 - 源氏物語で描写された道後温泉の賑わいを100種類もの彫刻刀を使った西条だんじり彫刻で表現した
「湯桁の間」
今治タオル好きなので③の椿の間が気になります。
人によって優先事項や興味って違うと思うので、好きな入浴コースを選べるのは嬉しいですね。
まとめ
道後温泉の外湯は3つとも個性が違うので湯巡りを楽しむことができると思います。
道後温泉本館が約7年間に渡る改修工事中の今、新名所として注目されているのは「飛鳥乃湯泉」!
せっかくの旅行、他では出来ない珍しい経験が出来るという点ではぜひ二階特別浴室をおすすめしたいです!
ちなみに二階特別浴室や個室休憩室の入浴コースには貸タオルがセットになっていますが、一階浴室の入浴コースには備え付けがないのでご注意を。
ちなみに道後ややに宿泊すると今治タオル使いたい放題です!
おすすめ過ぎる道後ややの記事はこちらでまとめています。
新しい温泉の文化を是非体験してみてはいかがでしょうか。