瀬戸内海に面している愛媛県松山市。
初めて四国を旅行するなら断トツでおすすめしたいのが松山です。
国の重要文化財に指定されている道後温泉や松山城など見処がコンパクトに集まっているので観光しやすい町と言えます。
俳人正岡子規が生まれた場所で、夏目漱石の「坊っちゃん」・司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」の舞台でも有名です。
歴史や文学に興味がある人にもおすすめ。
という私は完全に温泉目当てだったのですが、今回はお正月に2泊3日で松山市を旅行したときのことをまとめてみました。
松山旅行に興味がある方はぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。
Contents
【1日目】道後温泉街を散策
もし松山空港から市内に向かうならリムジンバスで約20分ほどでJR松山駅に、約45分ほどで道後温泉に着きます。
新幹線の場合はJR岡山駅から特急しおかぜに乗り換えて約2時間40分ほどで松山駅に到着します。
私はこの特急列車だったのですが、これがまたけっこう揺れる揺れる!
不安な人は酔い止めの薬を持参した方がよいレベルでしたよ。
でも瀬戸内海の景色には癒されました。

沖縄のようにエメラルドグリーン!なわけでは全然ないのですが、小さな島々が浮かぶこの穏やかな海は心を落ち着かせてくれます。
お気に入りの景色の一つです。
ちなみに瀬戸内海には大小合わせて727の島々があるそうです。
すごい数ですね。
私が行ったことあるのは、小豆島・直島・女木島・与島だった気がする。
松山駅に降りたら、次は路面電車に乗り換えます。
この路面電車が各観光スポットを巡るのに便利なのでありがたかったです。
市内なら乗り降り自由になるフリー乗車券や郊外でもバスでも自由なALL IYOTETSU Passなどが販売されているので旅のスタイルに合わせてチェックしておきたいですね。
松山駅のすぐそばに路面電車のJR松山駅前があるのでそこで乗車。
電車に揺られること約25分で道後温泉に到着しました。
商店街「道後ハイカラ通り」でグルメもお土産選びも楽しもう
道後温泉駅でタイミングよく見れたのが坊っちゃん列車。

乗りたい方は道後温泉駅で整理券を入手することができます。
このフォルムに私も思わず写真撮りました。
道後温泉駅のすぐそばに「道後ハイカラ通り」という商店街があり、温泉街でも一番活気溢れる場所です。
商店街の入り口前には道後温泉本館の振鷺閣をモチーフにしたカラクリ時計や足湯がありました。

夜に見れた動くカラクリ時計
商店街はお土産屋と飲食店がたくさん入っているので歩いていてとても楽しかったです。
直行すれば5分ほどで歩き終わる商店街もいろいろ見ていくと数時間経ちますし私は2泊3日毎日飽きずに歩いてました。
道後ハイカラ通りの入り口から直進すると目の前にローソンが現れるのですが、そこを右折して商店街の終わりまで歩くとこの旅最大のお目当てに辿り着きます。

道後温泉本館です。
国の重要文化財に指定されていて且つ公衆浴場でもある、道後温泉を象徴する建物です。
入浴に来た人、見学に来た人、写真を撮る人で溢れかえっていました。
チケットは当日のみ有効。
二日目に入る予定なのでとりあえず引き返し、まずはホテルにチェックインします。
今回我が家の宿泊先に選ばれたのは「道後やや」です。

この後スタッフの方が出てきてくださってすぐに案内してくださいました。
このホテル「道後やや」、とてもよかった!
リピートしたくなる「道後やや」についてまとめた記事はこちら。
荷物を置いたらまたすぐ温泉街に繰り出します。
お腹が空いてリサーチもせず入った「瀬戸内料理 金兵衛(きんべい)」でこんなの頼みました。


「道後金兵衛大名御膳」
でっかいお椀という見た目のインパクトはもちろん、いろんなものを少しずつ食べられるのが嬉しい私には大満足なご飯でした。
お子さんにも喜ばれると思います。
せっかく旅行に来たならやはり食事は重要ポイントですし、その土地の料理も楽しみたいですよね。
道後ハイカラ通りには他にも多くの飲食店が入っているので困ることはないと思います。
大型連休だとやはり並ぶことは避けられませんが待っても15分程度で入ることができたのでそこまで苦には感じませんでした。
道後温泉は本館だけじゃない!「姉妹湯 椿の湯」と「別館 飛鳥の湯泉」も要チェック
「瀬戸内料理 金兵衛」向かい側に「飛鳥の湯泉」と「椿の湯」があります。
「飛鳥の湯泉」には道後温泉本館にある皇室専用浴室の又新殿を再現した特別浴室があるのですが、受付に表示されている空き状況を見たところ私たちの滞在最終日(3日目)の午前中にキャンセルが!
これはせっかくなので入ってみようかとゲットしました。
そのお値段、一組2,040円+大人一人1,690円!
私たちは2人だったので「や、約6000円のお風呂って・・」と若干ビビりましたが、なかなか珍しい温泉を満喫できたので結果オーライです。
道後温泉本館・飛鳥の湯泉・椿の湯については別の記事にまとめたいと思います。
1日目に入ったのは「椿の湯」です。

椿は松山市を象徴する市花なのですが、この温泉の由来としては聖徳太子が当時の椿生い茂る温泉郷の光景を「まるで天寿国にいるようだ」とたたえたことに起源して名づけられたそうです。
3つの中では一番気軽な大衆浴場という雰囲気がありました。
唯一温泉に浸かっているときおばあちゃまに話しかけられたのが椿の湯。
ネットで見ると中には地元の人から入浴マナーなどでお叱りを受けたという話も目にしたので、人によっては感想が分かれるかもしれませんね。苦
本館1階の浴室と比べるとあちらはやはり混んでいてなかなかゆっくりできないと思うので、椿の湯であればお風呂から上がった後にコーヒー牛乳などをゆっくり飲めるのも嬉しいです。

私たち夫婦はフルーツ牛乳をチョイス
道後温泉本館と飛鳥の湯泉の方が分かりやすい個性があるため、まずはじめに椿の湯でローカルな温泉を楽しむという選択はよかったかもしれません。
【2日目】道後温泉街とその周辺を練り歩く
2日目の朝はホテルの朝食ビュッフェで気合を入れて起きました。
道後温泉街から徒歩圏内の観光スポット
ホテルから徒歩7分の場所にある延喜式内伊佐爾波神社(いさにわじんじゃ)に初詣に行ってきました。
こちらも国の重要文化財に指定されており、また京都の石清水八幡宮・大分の宇佐神宮とともに日本三大八幡造りのひとつとされている神社なんです。
まず135段の石段を登ります。


鮮やかな朱色の外観は目を見張るものがあります。
格式を感じますね。
心願成就や厄除け、安産、縁結びなどの御利益があるとされています。
道後のパワースポットとしても人気の場所です。
初詣を終えて石段を降りようとしたところ、ちょうどお昼時で下の方まで長蛇の列になっていました。
そのまま次は道後公園に行ってみることに。
入口から見ると森というかもはや小さめの山です!
ちょうど「ひかりの実」というイルミネーションの期間中でした。


果実袋に「笑顔」を描いてその中にLEDを入れて膨らませた作品「ひかりの実」を公園中の木に吊るしたイルミネーションはとても幻想的な空間。
毎年12月後半~翌年1月中旬までの約1ヶ月弱開催されているそう。
公園内はとても広くて、歩きがいがあります。
ぐるりと丘のようになっているので高低差を楽しむことができ、頂上には展望台もありました。

見晴らしがよく、展望台から松山市内を一望できるのでおすすめです。
旅一番のお目当て「道後温泉本館」へ(2019年1月~改修工事中)
お散歩を楽しんだら道後温泉本館に行きました。
千と千尋の神隠しで参考にされたという話でも有名ですよね。

個人的にこのアングルが映画っぽい・・!
木造3階建ての由緒ある佇まいは迫力があります。
4つの入浴コースがあり、私たちは霊の湯の入浴と2階の休憩室利用、そして坊っちゃんの間の見学付きコースにしました。
※2019年1月から約7年間の保存修理工事中に入っており、霊(たま)の湯・又新殿・2階3階の休憩室は休業中ですが、1階にある「神の湯」への入浴は可能です。
また新しくなった本館にも行ってみたいですね。
たまたま地元のローカルTVが取材をしていて私たちもインタビューに答えたのですが、使われたのかどうかは分かりません。笑
外も中も人がたくさんで混雑は必至という感じでした。
とはいえ東京などの混雑に比べると過ごしやすい方だと思います。
その点でも「松山LOVE!」でした。
愛媛の名物料理「鯛めし」と松山銘菓「坊ちゃん団子」を食す
愛媛といえばみかんですが、真鯛の生産量日本一としても有名なんです。
その真鯛を使った郷土料理には、土鍋や釜に入れてふっくら炊き込んだ鯛めし(松山市や飲食店が今治市中心)と、鯛のお刺身を生卵入りのタレと薬味でいただく宇和島鯛めし(宇和島鯛めし)と二種類あり、私たちは今回宇和島鯛めしを食べました。

道後ハイカラ通りにある「丸水 道後店の宇和島鯛めし」
ちなみに松山市内でも両方の鯛めしを食べることができます。
なのにですよ。
私、宇和島鯛めししか食べてません。
2泊3日あったのになぜかあの時の気分で宇和島鯛めしOnlyでした。
私は2日連続、夫に至っては3日連続宇和島鯛めし食べてましたよ。
Why?
それだけが心残りです。
鯛めし以外だと・・「じゃこかつ」もおいしかったなぁ。
あと松山旅行のお土産で定番といえば「坊っちゃん団子」!

「つぼや」の坊ちゃん団子
抹茶餡、黄身餡、小豆餡の3色で柔らかいお餅を包んだ小さなかわいいお団子。
坊ちゃん団子はいろんなお店から出ています。
道後ハイカラ通りにもたくさんのお店が入っていますし、お土産屋さんにも売っているので食べ比べをしてみました。
本当はしっかり1つ1つレポしたいところなのですが、
ワタシショウジキアマリチガイワカラナカタ・・
普通に全部おいしかったです!謝
今回それぞれのお店で感じた特徴をあげるなら、
- つぼや・・道後温泉街の店内で抹茶とともにいただけました
- 巴堂本舗・・約10倍の「ジャンボ坊ちゃん団子」もあります!
- 一六本舗・・ふわふわのスポンジと羊羹のハーモニーが素晴らしい「一六タルト」で有名なお店
- うつぼ屋・・「多くの人に食べてもらえるように」という願いから黄色部分に卵は使っていません
- 亀井製菓・・いちご&ミルク&カフェオレ味の「マドンナだんご」という商品も人気
というか
食べ過ぎですね!
小さいからついついぱくぱく食べ過ぎちゃったんだな。
ごちそうさまでした。
【3日目】道後温泉と松山城で歴史感じる
あっという間の最終日。
後ろ髪引かれつつ大満足の「道後やや」を出発です。
出発と言っても徒歩数分の目的地にすぐ到着。
「道後温泉別館 飛鳥の湯泉」で貴重な特別浴室を体験
いよいよ初日に予約した「別館 飛鳥の湯泉」で特別浴室の体験です。
別館 飛鳥の湯泉は2017年12月にオープンしたのでとにかく綺麗でした。

「飛鳥時代をイメージした湯屋」がコンセプトだそうですが、
立派よ立派。
館内には愛媛の伝統工芸品がいろいろと飾られていたり、とにかく建物が新しいので本館が工事中の間は道後温泉の新名所として注目を集めるのも分かります。
特別浴室はその名の通り特別感がすごかったです!
現在工事中の道後温泉本館にもあった皇室専用浴室の又新殿を再現した特別浴室。
ここでは浴衣の原型「湯帳」を着て入浴体験ができるんです。
服着て入浴とかそんな体験凡人にはめちゃくちゃ貴重じゃないですか。
しかも一組ごとにお湯を入れ換えるんですって。
時間制になっている理由はそれだったんですね。
まずは1階の浴室を楽しんでから特別浴室に戻ってきて入浴する形なのですが利用時間は90分なので意外と忙しい。笑
1階の浴室では30分に一回、浴室の陶板壁画にプロジェクションマッピングを見ることができます。
私はニアミスで見逃しちゃったけど。。
和歌の世界観を表現しているらしいです。
ちょっと見てみたかったな。
スタッフの方がとても優しかったのも印象的でした。
やはり人との一期一会も旅の醍醐味の一つですよね。
リフトと松山城で市内の景色を楽しもう
そして道後温泉を後にして最後に向かったのは、松山城。
私歴史には疎くてそこまで期待していなかったのですが、「松山城」楽しかった!
まず、松山城って山の頂上に建っているので標高は132mと少し高めなんです。
ロープウェイかリフト、あるいは徒歩で向かいます。
私たちはリフトを選びました。
松山城の中にも入りたかったので天守観覧券とセットになった乗車券を購入。
一人乗りのリフトです。

高所恐怖症なので少しドキドキしたけど、景色が綺麗で意外と楽しめました。
リフトは8合目なのでそこからは歩いて城内を廻ります。
江戸時代から現存する貴重な天守を含めた城内21棟の建物が国の重要文化財に指定されています。
晴れていたこともあり、景色は抜群で瀬戸内海まで見渡せたのがとても印象的でした。

正直初めは興味なかった私が「楽しかった!」と感じたので、歴史やお城好きな方はすごく感動するのではないかと思います。
まとめ
大人になってから初めての松山市観光だったのですが、想像していた以上に楽しむことができました。
初めての場所だったり時間が限られている中だとアクセスの良さも重要だったりしますよね。
松山市内には観光スポットがぎゅぎゅっとつまっているので路面電車と徒歩ですぐに移動できるのも旅をしやすいポイントかなと感じました。
2泊3日あれば行きたいところは大体制覇できるかと思います。
みなさんも情緒溢れる松山で温泉を楽しんだり歴史に触れてみてはいかがでしょうか。